1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2010
1 4 6 8 10 12

国際文化交流について理事長語る

修学旅行中の福島・信夫中学生が事務局訪問

 ホームページで地球文化交流会の国際文化交流活動を知った福島市立信夫中学生(中川源美校長)三年生男女6人が4月17日、地球文化交流会の巣鴨の事務所を訪ね、河野喜一理事長から文化交流についての話を伺いました。6人は、修学旅行中の「NGO、NPO事業所訪問」の一環で、世界各国を巡り文化交流活動をしている河野理事長の話を聞きたいと面談を申し入れてきました。
 まず、河野理事長は、地球文化交流会の始まりについて「地球文化交流会とは人間交流会のこと。人間の交流とは国と国の交流、結局、民族と民族の交流を目指しているが、日本人の物の考え方を知ってもらうために活動している」と説明。その上で「日本人の考え方はどうしたら伝えられるか」と問題提起。
 「外国の人にサムライを見せるのが一番早い」と、文化交流の中で、古武道を紹介している理由を語った。その上で、中学生の福島県会津には「留流」という会津の侍だけが習っていた古武道があり、それが合気道の根っこになっていると解説。古武道には「日本人らしい生き方、心がいっぱいつまっている」と語りました。
 会津藩が明治維新の時、官軍と戦ったのは、同藩が日本の中でも独立した思想、間違ったことをやらない誇りをもっていたから。「同じように、みなさんも福島県人、日本民族としての誇りを持てるようになってほしい」と語りかけ、会津の「留流」を一人の中学生を立たせて実演してみせました。
 また理事長は、スイス、フランス、イタリア、エジプト、トルコ、ヒマラヤ、中国、フィリピン、ミャンマーなどを訪ねてきたが「外国の文化を知るには、現地の人が造った作品を見ると民族の性質がわかる」と説明。

忘れかけていた 心の灯

地球文化交流会理事長 河野 喜一

 昨年九月 中国の済南市に地球文化交流会館落成記念の大会があった。
 会場に日本文化の一翼を担う書道展示をさせて貰ったのだが 其の準備の為 日本から 建匠と言う建築会社から 飯塚社長が社員を連れて参加してくれた。
 準備、設営の一日 私は何氣無しに其の一室をのぞいた。
 其処に 心の灯 が点っていた。
 くるま座になって 中国人の大工さんと日本人の大工さんが仲良く交流しているのだ。
 和やかな空氣
 しっとりした潤いが流れている。
 お互いに言葉は分からない筈だ。
 でもお互いの氣持で話し合っているみたいで 其処、此処に 中国の大工道具と日本の大工道具が置いてある。
 長年使い馴れた鉋と鋸を中国の大工さんに“どうぞお使いください”と言いながら贈っている。
 その時は微笑ましい光景と胸を熱くして通りすぎてしまったが 今頃になって 其の光景が私の中で甦ってゆく。
 文化交流でございますなどゝは言わない その世界の中に 本当の文化の流れが温かな灯を点していたのにッと 忘れかけていた心の温もりを皆んなにお分けしたい。

 トルコ絨毯と日本の絹織物の織り方の違いから始まり、ミャンマーでは男性がズボンではなくスカートのようなものをはいている例を紹介。中国の三国志時代、ミャンマーの男性と同じような服装だった漢民族は、ズボンをはいていた夷狄を野蛮人と見下していたが、実際戦いを交えてズボンの方が動きやすいことを知ってズボンをはくようになったことを説明。
 国際情勢から見るとミャンマーは、危険なところと言われているが、男性が“スカート”をはいていたり、「1週間に1日善いことをする日がある」など平和な国だったと説明、実際に足を運んでみないと国柄はわからないと語りました。
 さらに、「外国との文化交流をしていると日本のよさがわかってくる。日本の国ほどさわやかな国はない。まず何よりも水がおいしい」とも語り、長い年月を経て築かれた食生活と体の関係についてにも話が及びました。