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「この場から文化創造を」
イタリアで日本−EU文化交流会・2005


美剣体道を指導する河野理事長

 「日本−EU文化交流会・2005」(主催・NPO地球文化交流会、後援・在ミラノ日本総領事館)が11月6日、イタリアのフィエッソ・ダルティコ・スポーツセンターで開かれ、日本からのツアー参加者19人とともに、あいにくの雨模様にもかかわらず、地元のちびっ子や市民約350人が参加、日本舞踊、美剣体道の演武などを通じて交流のひとときをもちました。同交流会は、外務省所管の日・EU市民交流年公式事業として開催されました。

 式典はまず、NPO地球文化交流会イタリア支部のクラウディオ・アルツージ、マリオ・スピレーレ両氏が白い羽織・袴の出で立ちで登場、4年ぶりのイタリアでの文化交流会開催を歓迎しました。今回の交流会は、両氏の強い要望で実現したもので、イタリアでの交流会開催は5回目。

 続いて河野喜一理事長が登壇。「言葉には、その国の心が現れます。私は、イタリア語が分からず、皆さんの心が分かりませんが、お顔、お姿を拝見いたしながら、何となく分かります」「文化は、その国の流れであると言われています。私は世界を巡って来て多くの文化に触れて参りましたが、そうではないと改めて思います。それでは文化とは何か。今ここから生まれてくるのが文化です。ここにたくさんお集まりの子供たちが最高の文化です。ですから、その子供たちと一緒に遊べるのは私にとって最高の文化交流です。大人の方もたくさんお集まりいただいておりますが、今日はどうか心だけは子供になって子供さんと一緒にお遊びになって、新しい文化を生み出してください」と語りかけました。

地球にも心が

地球文化交流会理事長 河野 喜一

 地球と人間の心が通います。
  今まで私達は気がつきませんでした――地球に心があってその心が喜怒哀楽を表すなどあるはずはないと思っておりました。
  ところが本当に地球に心があったのです。
  人は嬉しければ笑顔になり苦しければ泣き顔を見せます。
  地球だって嬉しい時と苦しい時では地球の表情が変って当然でした。
  十一月に行ったスイスのレマン湖 そして遠望する霊山モンブラン とても機嫌良く 私達を迎えてくれました。
  スイスに住む友達が申しました。“二十年住んでおりますが十一月のレマン湖とお空がこれほど美しく晴れ晴れした表情を見せたのは初めてでございます”と。
  私はこのスイスで地球全体にわたる国々の 魂(国魂神と申します)が一流れになって地球の心に真実の喜びを差しあげたいと希い スイス内の教会堂の一室から神道祭式を以てお祈りを致しました。
  十二年前 初めて訪れたスイス レマン湖 そしてお近づき戴いた教会の牧師さん達 揃って手を合わせました。
  快晴 スイス レマン湖 モンブランのお山 皆んな 皆んな 私達と一緒にお祈りをなさったことでしょう。
  来年の二月 文化交流会をフィリッピンのマニラ市で開催したいと希っておりますから フィリッピンの国の魂さま 今から心待ちになさっていることでしょう。
  文化交流会の皆様方も御一緒にと希っております。

2005年11月記

 続く日本の伝統芸能紹介ではまず、千年前の平安時代、女性による歌って踊るミュージシャンと言われる「白拍子」を西山ちはるさんが演じました。

 白拍子は、宮中や神社、お寺などでの儀式の後の晩餐会を飾ったといいます。烏帽子と白い羽織り、赤袴の男性の姿で、表と裏に太陽と月を描いた扇子は、刀を意味し、神様と通じるために白拍子には欠かせないものという。西山さんは「神様をお呼びして舞を舞う、それが白拍子」と解説。

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