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美剣体道体験教室を開催
幼稚園の親子がペアで稽古


園児らにてほどきをする河野理事長

 不審者による教育現場での不祥事が相次ぐ中、自分の身は自身で守る合気道への関心が高まっています。そうした中、これまで世界各地で、範主として、日本伝統の美剣体道を紹介してきたNPO地球文化交流会の河野喜一理事長らは、板橋区内の幼稚園で、美剣体道の親子体験教室を開きました。
 体験教室は3月5日、板橋区のまるやま幼稚園で開かれ、園児とその両親ら約20人が参加。
 まず、河野理事長があいさつ。その中で「成長期の子供、とくに3歳から10歳までの間の子は、頭ではなく体全体で吸収していく大切な時期。この時期に美しいもの、楽しいもの、正しいものを見せること、触れさせることが、その後の一生を左右します」と、幼児期の接し方について一言。
 また美剣体道について、「一般には知られてはいませんが、天皇家の武術として大事に大事に伝えられてきた日本古来の伝統の武術」と紹介。「相手がついてきたからと言って力に任せて相手を倒す武道とは違い、自然に自分の体を動かして自分を守っていける」と、小さな子供でも大人を相手にでき、力のないご婦人方にも容易に学べるので、親子で楽しく遊んで体験できる美剣体道の特徴を語りました。

 続いて、河野理事長は、参加している園児と同じ年代ごろから教え始めたといいう長男の河野容雄師範を相手に美剣体道の演武を披露。まずは「すべての基本は礼にある」と向かい合ってお辞儀をした後、「お父さん、お母さんにおはようございます、おやすみなさいと挨拶することが最近少なくなっていると言われていますが、これが一番大事なこと」と会場の親御さんに語りかけました。

 河野理事長は、80歳を超える年齢にありながら、向かってくる容雄師範相手をいとも簡単に投げてしまう。また、木刀を振りおろされても、相手の懐に入って攻撃させない、はたまた、弱いとされる足を払って倒してしまう……。そのすばやく、そして軽やかな身のこなしに参加者らは一様に驚きの表情を見せていました。
 その後親子がペアになって、見ようみまねでお互いに投げられたり、投げたり。それを河野理事長、容雄師範ともに、理事長の孫でもある坂本東生師範代らが、回りながら手ほどきをしていきました。
 親子の稽古の様子を見た河野理事長は、「お父さん、お母さんは、子供さんと一緒にする遊び方がわからないんじゃないか。投げたり、投げられたりする機会がないんじゃないか。いまの教育はけんかやなぐりあってはいけないと教えていますが、もっともなことではありますが、投げ方があり、投げられ方があることも覚えてもらえたらありがたい。その中で、自然に体ができてきて怪我もしなくなっていきます」と体験教室を締めくくりました。

 地球文化交流会では現在、幼児園、保育園、小中学校はじめ地域の子供会等向けに、美剣体道の体験教室の開催を企画しております。開催を希望される方は、まずは事務局までご一報ください。
体験教室の案内のPDFファイルはこちら>>>