1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2010
2 3 5 8 12

第1回「みそぎ会」を開催
自己修練の機会を広く提供へ

 物質文明の恩恵を享受する一方で日本人の心の貧しさが事あるごとに指摘されています。そうした中で地球文化交流会は、自己発見の一助にと、「みそぎ会」を定期的に開催する運びとなりました。その第一回の会が3月27日、兵庫県神戸市の霊の斎城(たまのいわき)で催され、白装束姿に身を固めた女性3人が、まだまだ冷たさが残る滝にしばし身をあずけました。
 罪穢れを祓うため行われてきたとされるみそぎですが、神道日垣の庭宮主でもある河野喜一理事長はまず、「若い人は、自分は何なのか、どうしたらいいのかわからないと言った時に、一つの方法として滝の中に入って体を委ねてみる。落ちてくる水の響きに自分自身が同調、わだかまりが消え、心配事が消えていく。そうして初めて、私自身が見えてくる、回りが見えてくる世界がある」とみそぎを行う意義について説明しました。
 また滝に身を預ける際にも礼儀作法があるとして、具体的に順序だてて説明。「剣術でも向かい合ってからさあ勝負というのではなく、その場に向かう前から勝負が始まっている。同じように手を合わせ滝に打たれる前、今この場から始まっている。これから入りますからよろしくね、という入らせていただく気持ち、終わる時もありがとうという感謝の気持ちを忘れないでほしい」と心構えについて語りました。
 実際のみそぎは、事務局の坂本東生氏がまず手本を示し、参加者一人ひとりが後に続きました。
 春の日差しが心地よい季節柄とはいえ気温はまだ15度前後。冷水に身を浸すにつれ自然に背筋が伸び体も硬直する。そして滝の下へ。頭上からは絶え間なく落ちる水しぶきが体全体を包む――。

日本文化の粋を集めた数寄屋つくり

地球文化交流会理事長 河野 喜一

 神奈川県丹沢山系に中川温泉郷があって其の中を住居にする私にとって四月は大きな節目の月と思っている。
 流水に花影が映る吾が家は全身を花の香の衣に包んで友の訪れを喜んでいる。
 日本民族の心の故郷は此の國と共に流れる神道に在ると思っている。
 理屈ぬきに神社へ頭を下げる姿は其の儘此の國の人間の証と思う。
 時代が移って 環境 を見つめる世の中になって一つひとつの現實を直視する心が強くなって理屈ぬきに動く者は少なくなりつつある。
 筋が通らねば一歩も動けない 否 動いてはならないのだ。
 地球文化交流会が日本民族を代表すると意識する私にとって理屈ぬきに外國人を納得させる道具立てが必要で其の一つが美剣体道の演武であった。
 ところが今度 川沿いに建てられた日本家屋は古来日本家屋の粋を集めると称される形容で 数寄屋つくり と称する建物で日本民族の心の故里が香り立っている。これが理屈ぬきの日本文化だ。
 世界中へ此の文化をお届けしたいと思う。
 皆様方のお智恵を拝借したい。

2005年4月3日記

 初めてのみそぎ体験に参加者らは「見た目には大した水の量には思えませんでしたが、いざ入ってみるととても冷たく滝の水圧には驚きました」「水の中では息ができないほどでした」との感想を漏らしていました。
 第二回のみそぎ会は5月15日に開催。以後隔月で行う予定にしています。参加希望者は事務局までお問い合わせください。