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河野理事長、2年ぶりに聊城大学の教壇に

 河野喜一理事長は5月21日、名誉教授となっている山東省の聊城大学を2年ぶりに訪れ、日本語学科の生徒100人を前に通訳なしで1時間講演しました。

 河野理事長は、「タスキとタスケル」の日本語の言葉を取り上げ、タスキは、着物の袖や襟が仕事の邪魔にならないようにするものだが、同じように「困った時に困ったものを取り除く」タスケルは、タスキが動詞化したものと説明。

 その上で、理事長が教える美剣体道を河野容雄師範相手に実演。その技のかけ方にも、タスキの思想が生きていることを示しました。八十一歳の年齢にかかわらず、軽やかな身のさばきで師範を投げる様に生徒らは、感嘆の声を連発。

 続けて、稲作にもタスキという言葉があり、それは田を鋤ですくことと紹介。最近は田植えから収穫まで機械化が進み農作業は楽になっているが、手間ひまかけ天日干ししたものと乾燥機にかけたコメ、さらには二期作ができるような年中暖かい所で収穫されたものと寒暖のある地域で採れたコメでは味が違う。

 「人間もつらいことから逃げてばかりいたらおいしい人にはならない」と、「孫のように思える」(理事長)生徒に向かって“人の道”を語りました。

 講演に先立ち、河野理事長らは、李副校長の案内で、立派になった南門から車で移動しながら広大な学内に新校舎を見て回った後、国際交流会館で、宋益喬校長と再会。宋校長は、「どうしてそんなに元気なのか」と理事長再会を喜びました。

 理事長は「建物が大きく立派になるのは喜ばしいが、真実の生命を吹き込んでほしい」と語りました。

六月の便り

地球文化交流会理事長 河野 喜一

 余りにも嘘言の多すぎる世の中と思っていた 其の中で私は私なりに 眞實を求め 眞實を語ってきたと思っていた。
 ところが 最近 その思ひが変ってきた。
 世の中に嘘言など一切無かったのだ 皆んな本当のことばかりなのだと思ふ。いったい私の何が変ったのだろう。心の 物指し が変った。
 杓子定規 と言ふ言葉がある。昔の杓子は曲っていたので曲った定規は正しくありませんと言ふ意味だそうだ。
 規則は正しくあれと言ひ 國家を保つ為に國会に於いて 毎日の様に規則が造られてゆく。
 その規則に外れると罰を受けるので規則外の言葉は悉く嘘言にならざるを得ない。
 ところで 人間は一人ひとり其の思想があって 言ふならば其の思想の波は其の人にとって その人の國会と言へる。
 だから 一人ひとりの國会が制定する規則 それが其の人にとって最も正しい定規になる。
 だったら 定規・物指し 皆んな 皆んな それぞれであって決して一様ではない。斯様な次第で 私は今 誰の言ふ事であっても其の言葉を嘘言と思へなくなっている。
 大きく目を転じ世界中の國々 民族 思想を眺めると其の違ひに驚く。宗教の世界があって民族の心の支へになっているのだが 此の思想は民族に依って根ッ子が違ふのだ。
 地球の文化交流と言ってきたが どうやら自國の思想文化 誇り などを以て諸外國の夫れを理解しようとする誤ちを犯し勝ちでは無かろうか? と自問しつつあるのは私だけでは無いと思ふ。
 男の成り立ち
 女の成り立ち
 根本的に異っている。
 だから 本当の理解は有り得ないと知るところから はじめて男は女を知り 女は男を知ることに成るのだ。
 世界中・民族・国家 全てに亘って此の感覚は当てはまるであろう。
 文化交流は本当にむづかしい。
 むずかしいから努力致します。

2004年6月記

済南丹穂浄水設備、落成

 二年前の済南市で行われたビジネス交流会の成果が一つの実を結びました。済南丹穂浄水設備有限公司の落成式が5月22日、章丘市副市長、張偉地球文化交流会中国支部長、河野理事長、坂本恒男丹穂社長らが参加して行われました。「山東済南日本工業園」に総床面積1000坪の社屋が完成。同社は今後、浄水処理などの事業を開始します。