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 続いて挨拶に立った河野理事長は、「ずっと昔から、聊城というところが、中国で一番すばらしい子供たちの生まれるところだと思っていました。きれいな花が咲くときは、花の真ん中に雄しべと雌しべがあります。中国は、星のマークが国の中心になっています。星のしるしは言うならば花びらが五つ付いている花のしるしと思います。目には見えませんが、その星の真ん中には雄しべと雌しべがあると思います。その雄しべと雌しべのむすびで沢山の実になって、沢山の木になって、沢山の花が咲きます。男の生徒と女の生徒が、その雄しべと雌しべでございます。そしてこの聊城大学は、すばらしいひとつの星だと思います。その星が立派に育って、たくさん中国中に広がって、地球上に広がってゆくことを願い、そのような立場におかれたことをあらためて感謝申し上げます。その星のお手本となる先生方に敬意を表して皆様方に心からお祝い申し上げます」と述べました。

  最後に李副校長は「暖かい春の季節に地球文化交流会から理事長をはじめ皆様が我が聊城大学に来てくださったこと、心から感謝申し上げます。きょうは、地球文化交流会理事長奨学金授与式と同時に、学生たちが理事長と交流を持てる大変貴重な機会だと思います。私は、理事長と会うたびに、たくさんの教えをいただき、少しずつ親しくなることで、精神的な教えもいただいております。今日ここに集う学生たちもきっと同じことを感じていることでしょう」と感謝の言葉を述べた後、「@学生たちには、国際社会の一員として、いろいろな経験を積み幅広い知識を身につけ、地球人として未来を担う重要な使命を背負う、その自覚と誇りを持ち、精一杯がんばっていただきたい。これは、地球文化交流会の趣旨とも合致しますA地球文化交流会から三世代に亘るメンバーが参加してくださり、これはすばらしいこと。地球文化交流会も永遠に繁栄するとともに、私たち聊城大学と地球文化交流会との友情も、同じように代々つたわってゆくよう、努力して参りたいB日中両国民の友情・希望・未来は、若い人たちに託してゆくこととなりますが、私たちも、こうした文化交流会の場を借りて、中日両国の友情が永遠に続いてゆくように努めて参りたい」と締めくくりました。

  一方、河野理事長に対して、聊城大学からの感謝の気持ちとして李副校長から記念品が贈られました。

 授与式後、奨学生全員は、河野理事長、李副校長らとともに記念写真に収まりました。

「聊城大学にも美剣体道クラブ創設を」

 式典に引き続き、美剣体道の演武と講演が行われ、まず美剣体道の範主でもある河野理事長が「『みつるぎ』という言葉は日本語ですけれども、私が皆さん方のために申し上げるところの『み』は、美しいということです。剣の『つ』は、日本では星のこと。『る』は流れるということ。『ぎ』は正しい状態を支えるということ。『体道』は、体を調える道。ですから、美剣体道という言葉は中国では、美しい星の流れを私の体の中に入れてまいりますということ。この国の印は星ですから、ご自分自身を中国という国の光にすることです」と解説を加えた後、実際の演武を開始。

  河野容雄師範、坂本東生師範代を交えて、「足を左右に開いて手を左右に開くと星の姿になり、その星がどうやって動くかが体道になります」と解説を加えながら、何種類かの技を披露、聊城大学の生徒を招き入れて一緒に稽古しました。

  最後に、河野理事長は、「昔、中国のえらいお坊さんが言いました。『ねばならぬ』ということを忘れましょう。別の言葉でいえば、人間は本当に自由なのです。みんなも世の中にでたら、動きが取れなくなることがあります。でも、相手の人の中に自分を入れていけば、必ず動けます。つまり、持たれて一緒になる。そうすれば、相手が倒れます。というように体道というのは、どんなときにでも自由に動けます、ということを一生懸命に習います。皆さんが勉強しているのは、自己を鍛えるためです。いまのように理屈ではなくて体で生き方を覚えてください」と、美剣体道を学ぶことは生き方を学ぶことでもあると語り、聊城大学にも美剣体道クラブの創設の希望を語りました。

  河野理事長らは、聊城大学の奨学金授与式を前後して、19日から22日までの中国滞在中、済南丹穂の工場を視察したほか、来年4月、山東省内で開かれる牡丹祭りと同時開催の日・中・韓合同の書と絵画の展示会に、地球文化交流会の参加の要請を受けたほか、今年10月、揚州で開催予定の薬膳大会に河野理事長が特別ゲストとして招待されました。